世界は推しでできている

若手俳優を推しているおたくの独り言墓場

応援できること、は当たり前じゃない

私はいわゆる“出戻り”です。

以前も応援スタンスのエントリー*1で触れていますが、数年前に2.5次元に出会い全力で駆け抜け、燃え尽き(いろんな意味で)、界隈からいったん離れました。そして戻ってきました。

離れた数年の間、個人的に環境の変化が色々ありました。

いまの私の環境を知る人たちは、私の推しへの応援スタンスや現場への出席率に、正直引いているようだし、信じられない(賞賛のていで言われますが、きっと本音はあり得ないと思われていると思うけど)とよく言われます。私も時折、客観的に自分の行動について考えますが、正直「ないな」と思っています。かなり色々な無理を通して、でも茶の間にはなれずに、おたくとして応援しています。

 

なぜそこまでするのか。

そう問いかけられたら、「推しくんが好きだから、応援したいから」と答えます。それは本心だし、キレイゴトを言っているわけでもありません。

でも心の内にはもう一つの想いがあります。

「好きなら必死で応援しないと、いつ消えてしまうか分からない」

若手俳優さんでそこそこ知名度があっても、年齢的な区切りなどで最近よく「引退」のお知らせを耳にします。仕方がないことだなと思います。若い頃の勢いで若手俳優を志したものの、その後いろいろな人生の選択肢に気がつくこともあるでしょう。もっと下衆い話をすれば、俳優業一本で食べていくのには小さい箱でちょろっと客演をやったり、贔屓にしてくれる劇団で準レギュラーのように出演を続けたりっていうことの繰り返しでは、正直難しいだろうし、将来のことを考えれば辞めるほうが本人のためになるんだろうと思います。

これだけ2.5次元作品が溢れていて、若手イケメン俳優という枠も飽和状態のいま、ひとむかし前に言われていた“テニミュ若手俳優の登竜門”というワードですらもはや説得力がありません(もう最近は聞くことすらなくなりましたね)。

若手俳優というくくりには、危機感がつきまとっている気がします。いまは途切れずお仕事のお知らせがあって2017年はとりあえず安泰ですが、2年後3年後が想像できるか?と言われたら、推しくんに関しても正直不安しかありません。

起きるかどうかわからない不安を抱いて、胃を痛めているのは本当に自分でもバカだなって思います。

でも、それは本当に突然やってくるんです。私はそれをAのときに痛感しました。

 

この先は少し昔話をします。正直身バレしそうな気もしますが、気づいてもそっとしておいて頂けるとありがたいです!もしくは飲みに行ったときにネタとして使って下さい。

 

まずAの末路としては、社会的にダメなことをして、芸能界から消えました。本当にいま思い返しても、最悪ですね(笑)

当時、その一報を受けた瞬間のこと、いまでも鮮明に覚えています。目の前が真っ暗になる、というのを体験しました。本当に最悪な気分で、数日で同僚から心配されるくらいにやつれました。(長年記憶を封印していましたが、もうさすがに思い出しても大丈夫になりました)

兆候はありました。素行がよくないのもなんとなく分かっていました。本人もかつての栄光にすがっているのが目に見えて顕著で、当時の共演者の名前を出してはつながりをアピールしたり、当時の演じたキャラクターネタをその後もちょいちょい持ち出してきたりしていました。

もうあの輝かしいステージには戻れない。

本人も残された数人のおたくも、それはわかっていました。もうそういうルートから外れてしまったと気付いていました。

でも仕事がないわけではなく、コンスタントに若手俳優御用達の劇場でやるような作品には名前を連ねていたので、劇場に通い、手紙を書き、服もあんまり買っていなさそうだったのでプレを入れ(わかりやすく次回作の私服ショットでは服もアクセも身につけていたので、相当貧窮していたんですかね、きっと別のことにつぎ込んでいたんでしょうね)、お金を落としていました。

最後の1年くらいは、もう応援ではなく、意地と責任感でした。Aについているおたくは両手で足りる人数しかいなかったので、顔が割れていて降りにくいというのもあったし、このただでさえ少ないおたくがさらに減ったらAはどうなるのだろうか?見届けなくてはならないんじゃないか?そんな想いもあって、身動きが取れなくなっていました。なんだかんだいって、顔も演技も(けっしてうまいとは言えなかったけど)嫌いにはなれなかったから、見切りをつけることもできなかったんだと思います。

そしてAは、数人の心をずたずたに引き裂く最悪の形で、姿を消しました。

これを機に、私はどの舞台を観てもAのことが頭をちらつき作品が楽しめなくなり、手持ちのチケットがすべてもぎられた瞬間に、若手俳優から身を引きました。あんなに離れられないと思っていたその場所は、私の気持ちひとつで簡単に離れられる場所でした。それからしばらくは若手俳優界隈の話題はなるべく見聞きしないようにし、当時趣味でつながっていた人たちからも自然と疎遠になり、1年か2年経った頃には過去の趣味と言いきれるくらいになりました。

 

長々と昔話をしましたが、さすがに推しくんがこんなことになるとは微塵も考えていません。1年応援してきて知る限り、絶対に大丈夫だと思っています。

ただ、明日から突然応援できなくなる、見ることが叶わなくなる。その日が突然やってくる、ということの衝撃や痛み、悲しさ、辛さ、無力さややるせなさ、それらは知っています。

数年後、フレッシュさがなくなってきた頃、推しくんが進みたいと思っている道でそこそこの花を咲かせられているか。そこを目指して、推しくん自身も惜しまずに努力を続けてほしい。おたくとしては、商品としての推しくんに投資をすることで、次の一歩の選択肢がひとつでも増えるように、歩む道の幅が少しでも広くなるように、出来る限りの全力を尽くして応援したいと思っています。

人には言ったことはありませんが、そんな気持ちでいま私は推しくんのおたくをやっています。正直色々しんどいんですが、推しくんが夢を叶えられる場所に少しでも近づけるように、応援を続けていきたい。今できる応援は、もしかしたら明日出来なくなるかもしれない。なら今を全力で。

環境としては厳しくても茶の間になれないのは、単純に生の推しくんが動いている姿が見たいという欲望に加えて、私の思う「全力の応援」は、現場へ足を運ぶこと、お金を落として推しくんの役者としての価値を少しでも上げることだと思っているからなんだと思います。きっとこれからも、私なりの「全力の応援」を続けていくんだと思います。

どうか、明日も応援させてください。応援できる場所に、立っていてください。