世界は推しでできている

若手俳優を推しているおたくの独り言墓場

若手俳優おたくは産後どこに行くのか

ワカハイおたくだった者たちがいずれ結婚出産したとして、その人たちはいったいどこへ行くのか。それについてちょっと考えてみました。

 

私生活とオタバ

現場やネットを見ていると、この世にはたくさん若手俳優おたくがいます。若手俳優がこれだけたくさんいるなら、そのおたくの数は俳優の数の何倍もいる計算になる。それなのに、身近なところにはなぜか全然いません。不思議!!!


きっとみなさん擬態がお上手なんですよね。若手俳優おたくに限らないと思いますが、いわゆる“THEおたく感”をおくびにも出さないで、日常は上手に生きてらっしゃる方ってすごく多いと思います。とくに、実際に同じ空間にいることができるような存在のおたくをしていると、物理的に人と人として手を触れ合ったり肩を並べたり言葉を交わす機会もある。推しと呼ぶ存在と!生で!触れ合って!語り合って!しまうんです!(言い方が下品)。そうとなれば、個人差はあれど、それぞれが身なりにも気を遣うことになる。結果、現場では、「見た目は乙女!中身はおたく!その名はわかはいおたく!」のような、かわいらしい方々で溢れたりします。すでに感覚が麻痺してますが、改めてロビーとかを見回すとなんかすごいですよね。全然そうは見えないのに、そこにいる方々ってみんなおたくなんですよ。すごい光景!!!

 

勝手な憶測ですが、見た目からおたく感を一切排除している人は、職場や私生活でオタバレをしていないと思っています。そんなことないですか?


私は自分からオープンには言わないけど、相手が耐性や理解がありそうなら聞かれたらバレてもいい派です。積極的にはオタバレはしませんが、相手によってはまあ別にいいかなっていう保守的オタバレ肯定派です。


子どもができると積極的に関わりたくなくても、最低限のママ同士のコミュニティが発生します(yes!苦行!)。もしなにかのはずみでオタバレしても、同じような趣味の人が見つかればいいな~なんて思っているんですが、まあ見つからない。子どもがいると、話す機会があってもお互い無難に子どもの話しかしないからね!“個人”に行き着かない。“ママ”としての仮面が外れることがないから、個人の趣味という話には全然いかないんです。


もしかしたら、関わっている人のなかには隠れおたくがいるのかもしれない。でもヒントが全然ない!擬態完成度が高すぎる!おたくと一口にいっても様々だし、そのなかでピンポイントで若手俳優おたくを探そうなんて、多分名探偵でも難しいと思います。


かくいう私も、99%くらいの確率でおたくとは思われてないと思うんです。親になって気づいたんですが、親は自然と“ママ”という役を演じるようになるんですね。子ども相手にはそりゃ母性も湧いてきて自然に親だと思いますが、ママ同士で関わる場では自然とママらしさを醸し出すようにふるまっている。おたくを上塗りして一般人にして、一般人にさらに上塗りしてママになっています。趣味での付き合いとは違って半強制的に発生する付き合いなので、付き合うタイプをより好みできません。普通に生きてたら関わらないだろうな~という人とも関わる可能性がある。その際には、おたく時代に培った擬態能力をフルに活用するとなんとか乗り切れます。おたく万能!!!

 

産後、おたくの川を遡上するおたく

リアルな地域の付き合いではそんな感じでのらりくらりと一般人として通していますが、安心してください!ネットの海にはたくさん仲間がいます!


以前の記事で、出産準備品としてTwitterを一押ししているのはそういう部分もあります。育児の疑問や悩み、愚痴を手軽に吐き出せる。さらにおたくからシフトしていまは育児にいそしんでいる戦友に出会えるんですね。


歴戦のおたく達が子どもを産んで、一番しんどい1~2年を乗り越えたあたりから鮭が川を登るように趣味に戻ってきます。年代的に、某テニスの1stシーズンで魂と預金を燃やしたタイプのおたくはけっこういます。いまはなかなか観劇できていません~っていう人も多いですが、古のテニス民は古の記憶を共有できるだけで楽しいので、おたく復帰へのリハビリとしてはそういう交流アリだと思います。


育児って孤独です。保育園や幼稚園へ預けるまでの期間は、本当に密室育児にならざるを得なくて息が詰まる。しかも相手は言葉が通じないうえに、すべての要求を伝える手段が泣く一択な時期が長いし、四六時中世話をしていないと命が危うい。そうなると、まとまった娯楽を享受するのは難しくとも、片手間でTwitterチェックくらいならできる。逆に言うとそれくらいしか出来ない時期もあるけど、そんな時期はまあいつか終わるので!前向きにいきましょう!

 

その後、かつての推しを引き続き推す人もいれば、私のようにデスティニーしてしまって新たに推しとなる人に出会う人もいるでしょう。自宅で通販や配信を駆使して、応援している人の活動に対して対価を払っていたり、なんだかんだ現場にかよっていたり。身近なところにはいなかった若手俳優おたくままも、ネットのなかでは出会えました。海を超えて現場入っていたりする人もいるんですよ。結局は、本人の熱量だなと。子どもの世話を頼む手はずを整えて、家事や仕事を調整して、そこまでしてでも会いたい推しがいるなら、結局おたくは会いにいくんです。それは、結婚してるとかしてないとか、子どもがいるとかいないとか、関係ないなって思っています。

 

子連れ現場について思うこと

子どもをファンサの出汁につかうのは個人的に疑問ですが、子ども自身が興味があって観に行きたいなら、諸々問題なく観劇できる年齢・性格ならアリだと思います(諸々問題なく、というところが重要です。なんでもかんでもアリとはもちろん思ってないです)。ここは、難しい問題ですね。子どもって時点でNGな人もいるかもしれないし、私もかつてはどちらかというとそうでした。が、まあ、自分が子どもできたらそこは甘くなるし、捉え方も多少変わりました。


おたくの子どもは、自然と親の趣味を覚えてしまいます。ひとりでテレビつける時間とかあまりつくれないので、リビングで円盤流したりもします。家の中でよく曲も流れていたりします。そりゃ覚えちゃうよね~~~。舞台やライブというコンテンツをナチュラルに浴びているので、そのうち気に入る可能性だって十分あると思う。同年代の子たちが魔法少女やヒーローにはまるとき、たまたまその対象が親の好きなものになるかもしれない。もちろんならないかもしれない。


もし推しくんを劇場で観てみたい、気になる作品がある。そう言われた時は、きちんとマナーを守って観劇できる年齢であれば一緒に行ってみたいな~というほのかな夢は持っています。夢をみるくらい自由だもの。ただ目立つことは目立つので、普通以上にマナーはしっかりしないといけないし、それこそ推しくんのおたくは~みたいに思われるのは絶対に嫌なので、かなり厳しいチェックラインをクリアした場合のみ。そう考えると実現しないかな~という気もします。5年とか10年後の話なので、その頃はたして推しくんはどんな道を歩んでいるのか…。

 

せっかく親がおたくなんだから

子どもたちの「好き」は否定せずに接していきたいというのが、私の育児におけるひとつの目標です。「それはまだはやい」「教育上よくない」「そんなことより勉強しなさい」どんな言葉や理由であれ、好きという気持ちを否定されるのは悲しいものです。


私は好きなことをこれだけ好きに追いかけている、いわゆるおたくです。せっかくそんな親の元へ産まれてきてくれたのだから、好きなものを好きといえる環境、言っても否定されない居場所、というものをつくれるようにしたいと思っています。ザ・理想論!どこまで有言実行できるかは、これからの私に乞うご期待です。

 

若手俳優の話どこいった!?ただの育児の話だ!!


今日もいい推しごとを!!おしまい!!